銀行からの融資は格付けだけで決まるのか?

銀行は企業から融資のお申し込みがあった場合、

・融資を行うかどうか否か、

・行う場合はどの程度の金利を設定するのか、

その判断基準となるのが「金融検査マニュアル」に基づいた企業の格付けです。

格付けは、「定量的評価」と「定性的評価」の2つの評価で行われます。

 

企業の評価について

・「定量的評価」とは、決算書の分析結果をもとに、安全性・収益性・成長性・返済能力等を評価したものです。

・「定性的評価」とは、経営者の姿勢など、数値化できない評価です。
例えば、市場規模、競合状態、業歴、経営方針、従業員のモラル、経営基盤、競争力、シェア、経営者個人の個人資産力などから評価されます。

 定性的評価はあくまで救済的・補完的役割であり、メインは定量的な評価です。
 経営方針や従業員がどれだけすばらしくても、財務内容が悪ければ格付けは上がりません。

また、決算書の分析結果に疑問や懸念が発生すれば、銀行は企業に対して質問し、納得のいく説明を求めます。
この時、企業側が十分な説明やその根拠となる資料などをご用意できず、銀行の疑問や懸念を解消できなければ、格付けは下がってしまいます。

 

「定量的」な評価を上げるためには

定量的な評価を上げるためには「借入金等の負債の圧縮」「営業利益を増やす」といった方法がありますが、最大のポイントは「自己資本比率を増やす」ことです。

 自己資本比率とは「総資産」の中で「自己資産」が占めている割合のことです。資本金は、外部から調達した借入金などの「他人資本」と、自己資金や補助金などの「自己資本」の合算です。

他人資本は、返さなければならないお金です。

それに対して、自己資本は自社の資本ですから返さなくてもいいお金です。
返さなくてもいいお金が多ければ多いほど、資金繰りに余裕があり、経営が安定している強い会社であると評価されるのです。

 

格付けを意識する必要のない日本政策金融公庫を使うコツ

よく格付けに関するテクニカルな情報が出回っているため、「格付け」対策をすることで融資をたくさん受けられるようになると錯覚してしまいがちですが、実際は「あまり格付けを意識する必要のない」日本政策金融公庫の無担保融資枠が2000万円、信用保証協会の無担保保証枠が8000万円用意されています。

中小企業のうち、年商3億円未満の企業が90%を占めていると言われていますので、ほとんどの中小企業は政府系の金融機関が用意する1億円で用が足ります。
したがって、過度に格付けを気にする必要はありません。

細かな指標を意識して格付けに悪戦苦闘するよりも、しっかりと利益を上げることに専念し、まずは政府系の金融機関と丁寧なお付き合いをすることも重要です。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか

融資を受ける際に重要な格付けについてまとめてみました。

格付けに関する基礎知識を持った上で、金融機関と付き合うようにしてみてはいかがでしょうか。

 

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