預金通帳を日本政策金融公庫の創業融資面談で確認されるのは何故

更新日:2025年8月25日

さいたま市浦和で創業の方を応援しています!埼玉 創業融資サポートセンターです。

 

創業融資の申込を日本政策金融公庫でおこなうと、面談があります。その面談の際に必ずと言っていいほど預金通帳を持参するよう案内があります。

「決算書はまだないし、事業計画書を提出するのだから十分では?」と感じる方も少なくありません。

しかし、金融機関にとって通帳は、融資判断を下すうえで非常に重要な資料です。

では、預金通帳のどういった点を確認しているのか、なぜ提出する必要があるのか解説をします。

 

預金通帳から分かること

日本政策金融公庫の創業融資を申込むときには「創業計画書」を提出します。

その計画書には『自己資金』や『借入状況』を記載する欄があります。そこに記載された内容が預金通帳と相違がないか担当者は確認をしています。

 

自己資金の有無と貯めた経緯

「手元にいくら資金があるか」を客観的に示すものは、通帳です。口頭で「300万円あります」と言っても、日本公庫は信じません。

また、自己資金が「ある・ない」の確認だけではなく、調達方法や貯まり方にも注視しています。

働きながら給与をコツコツと自己資金として貯蓄していることが理想的な自己資金とされますので、突然の大金の入金履歴などは一時的な借入と疑われたり、資金の出処も問われるでしょう。

預金通帳から確認できる自己資金の有無と貯まり方は、申込者の計画性や起業への努力など審査の中でも重要とされる部分と言えます。

「お金の管理力」は信用の基盤でもあります。通帳から、日常の資金管理が適切かを読み取ります。

 

自己資金についてはこちらもご参照ください>>>「創業融資での自己資金の重要性」

 

※令和6年3月31日に新創業融資制度の廃止にともない、10分の1以上の自己資金要件はなくなりました。しかし、自己資金は審査のうえでも重要な要素のひとつとなりますので、融資成功のためにはしっかりと用意する必要があります。

 

借入状況の確認

もし住宅ローンや車のローンなどの借入がある場合は、預金通帳から期日通りに返済がされているか確認をします。

創業計画書に借入内容の記載がなく、預金通帳からは返済履歴がある場合は当然、内容を問われます。きちんと記載しましょう。

 

プライベートと事業の資金管理

通帳からは自己資金と借入状況以外にも確認することがあります。

通帳を見れば、生活費やカード引き落とし、趣味の出費などがわかります。

例えば以下のような内容です。
・家賃は滞納していないか
・電気、水道、ガスなど公共料金は支払っているか
・クレジットカードの引落は滞ってないか
・携帯電話料金は支払っているか

申込者が定期的な支払いをきちんとおこなっているかという点と、入出金の管理ができているかなどが審査のひとつとなることもあります。

創業時は、事業とプライベートの口座を分けていない人が多いですので、通帳から「お金にルーズではないか」を判断されます。

毎月の収支が安定していれば、返済に対する信頼感も高まります。

 

他人資本の混入がないか

「親から一時的に借りたお金」「知人から預かった資金」などが通帳に入っていれば、銀行は警戒します。

創業融資では「自己資金」であることが重要なので、これらが混ざっていると説明を求められるでしょう。

 

 

通帳提出を嫌がると、どう評価される?

創業融資の面談で「通帳を見せてください」と言われたとき、「ちょっと恥ずかしい」「プライベートな部分を知られたくない」という気持ちは、多くの方が感じるところです。

しかし、ここで提出を渋ると、金融機関にとっては大きなマイナス要因になります。なぜなら、銀行は「情報を開示しない=何か隠している」という心理を持つためです。

日本公庫の立場から見れば、融資は「お金を貸すリスク」を取る行為です。リスクを下げるためには、できるだけ多くの情報を集めたいと考えています。

通帳を見せたくないという態度は、「この人は資金状況をオープンにできない」「借りたお金の使い方にも不透明な部分があるかもしれない」と受け取られます。

特に創業融資の場合、決算書や過去の業績データがないため、銀行はあなた個人の信用力とお金の管理能力を頼りに判断します。

その際、通帳は極めて重要な判断材料です。それを出し渋るのは「判断材料を提供しない=リスクが高い」と映ります。

一方で、通帳をスムーズに提出すれば、「この人は隠し事をしない」「資金管理の状況を自信を持って示せる」というプラス評価につながります。

実際、創業融資の現場では、通帳をきちんと整え、資金の流れを分かりやすく説明できた方ほど、審査がスムーズに進む傾向があります。

 

まとめ

日本政策金融公庫の創業融資面談では必要書類に預金通帳の提出を求められます。

通帳は「あなたの信用力を裏付ける最も強力な資料」です。

自己資金の有無や貯まり方、借入状況、日々の支払状況などの確認から、申込者の起業への準備、計画性、資金の管理能力などを判断しています。

しかし、審査は預金通帳だけではなく、事業内容や計画などと総合的に判断されることをお忘れなく!

 

 

 

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